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2025.10.02

メタ認知がもたらす、しなやかな世界観

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私たちが世界をどう捉えるかは、思い込みに左右されやすいものです。無意識のうちに、思い込みを通して世界を捉えていることがよくあり、しかし自分自身でそれに気づくのは簡単ではありません。

人間の脳は膨大な情報を効率的に処理するために、過去の経験や記憶を参照しながら目の前の出来事を理解しようとする傾向があります。その仕組みが、思い込みというフィルターを生み出しているのですよね。

たとえば、相手のことをよく知らないのに服装から性格を決めつけてしまったり、調べもせず「有名な人が言っているから」と考えて内容をそのまま受け入れてしまうことがあります。

もちろん印象で相手を判断するのは、間違ってはいないと個人的には思っていて、その印象だったところから親しくなった時に感じるギャップは、さらにその人のことを魅力的に感じたりして。

また、「誰もやったことがないから成功しないに違いない」という思い込みや、挑戦の前にあきらめてしまうこともあります。これは特別なことではなく、誰もが日常的に陥りやすい心の働きともいえるでしょう。

そのまま放置すると、記憶や認識が更新されず、あたかも見えない檻に閉じ込められたように、視野が狭くなってしまうので要注意。柔軟に考える力や新しい選択肢を受け入れる余地も失われてしまうのです。

その檻から抜け出すためには、事実を丁寧に観察する姿勢が大切。そして自分の判断を一度立ち止まって問い直し、「その根拠は本当に確かだろうか」と確認する習慣を持つことが有効です。

こうしたプロセスを重ねることで、物事を俯瞰して捉えるメタ認知能力が育まれ、偏った見方ではなく多角的な視点から世界を受け止められるようになるはずです。

思い込みを完全に消すことは難しいかもしれません。しかし、自分の中にある思い込みの檻を意識し、それを越えていこうとする姿勢は、自己成長の大きな一歩だとしたら、その積み重ねが、広い視野としなやかな心をもたらし、新しい可能性を切り開く力につながっていくのだと思います。


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