2025.10.30
感覚というもうひとつの言葉
ブログ朝、目覚めてカーテンを開けた瞬間、光の明るさや空気の質を肌が感じ取っています。そのとき、ほんのわずかに肩が上がったり、息が浅くなったりしていませんか。
身体は常に、私たちの内側と外側の環境をつなぐ感覚のセンサーとして働いており、その微細な変化を通して「今の自分の状態」を教えてくれています。今日はいい天気でしたが、夕方シェリ&ティノの散歩に行こうと外に出るとひんやりしていたので、レザージャケットを羽織りました。
日中、忙しくPC作業をしていて、珍しく座っている時間が長くなったせいか、いつもより身体が冷えているように感じてしまいました。ストレスが溜まっているのを自分でも感じるほどです。
心理学では、こうした身体感覚への気づきを「インターセプション(内受容感覚)」と呼び、これは、自律神経やホルモンバランスの調整と深く関わり、私たちが無意識のうちに心身のバランスを保つための大切な機能です。
心地よさを感じるときは副交感神経が優位になり、安心とリラックスが広がるサイン。反対に、緊張や違和感があるときは、身体が環境や状況に対して「注意が必要」と知らせているのです。
たとえば、仕事の合間にふと首や背中のこわばりに気づいたとき。それは単なる疲れではなく、長時間の集中によって神経が過敏になっているサインかもしれません。
そんなときは深く息を吐きながら身体の重心を感じることで、過剰に働いていた交感神経が静まり、心も自然と落ち着いていきます。
このように身体への意識を通じて心を整えるプロセスは、心理療法の分野では「ソマティック・アウェアネス(身体意識の深化)」としても重視されています。
身体の声に耳を傾けることは、単に不調を防ぐための習慣ではなく、自分という存在の基盤を感じ取る行為です。こういった感覚は、思考よりも正直で、過去でも未来でもなく「今ここ」でしか捉えられない真実を教えてくれます。
その感覚を信頼し、優しく応答することができるようになると、私たちはより深い自己調整力と安心感を得ることができます。
自分を大切にするとは、身体という最も身近な声に誠実であること。
忙しさの中でも、息の流れや心拍のリズムに意識を向け、自分の内なる静けさを感じてみましょう。その小さな時間が、心と身体をひとつに結び直し、人生の質をやわらかく整えてくれます。



