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2026.01.29

本質との向き合い方

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物事の本質を捉え、その真髄を自分のものとしていくには、どうしても時間がかかります。けれど私たちは、日々の暮らしの中で効率を優先し、できるだけ早く答えにたどり着こうとしがちです。

けれど本当に本質に触れようとするなら、少しだけ立ち止まり、効率を脇に置いてみる必要があるのかもしれません。目の前で起きている出来事の奥に何があるのかを静かに見つめ、最も大切で核となるものを探っていく姿勢が求められます。

本質とは、あるものが「それである」ために欠かすことのできない、中心的な性質や意味のことです。言い換えるなら、それを失ってしまえば、もはや別のものになってしまう――そんな要素とも言えるでしょう。

そうしたものに気づき、自分の内側にまで染み込ませていくには、やはり時間が必要です。本質は、すぐに手に入るものではありません。その過程は、どこか味噌が熟成していく様子にも似ているように感じます。

大豆が味噌へと変わっていくためには、麹菌の働きが欠かせません。麹菌は、大豆のタンパク質をアミノ酸に分解して旨みを引き出し、糖を生み出すことで、乳酸菌や酵母の活動を支え、やがて深く豊かな香りを育てていきます。

数ヶ月から、ときには一年以上という時間をかけて、分解と熟成がゆっくりと進み、ようやくコクのある味噌が生まれます。味噌づくりの本質は、単に手順をなぞることではなく、目に見えない命の働きに向き合い、時間の流れを受け入れ、委ねることにあるのではないでしょうか。

形だけを真似しても、微生物の働きや、時間をかけた熟成という本質的なプロセスを理解していなければ、深みのある味わいにはなりません。

物事の本質をつかみ、その真髄を体得することも、これとよく似ています。私たちは効率を求めるあまり、本質さえも知識として、素早く手に入れようとしてしまいます。

けれど本質は、情報を集めただけでは見えてきません。自分自身の考え方や在り方が、少しずつ変わっていくような体験を通して、はじめて腑に落ちてくるものです。

焦らず、五感を使いながら、視点を変えて観察してみること。何度も「なぜだろう」と問いを重ね、出来事の奥にある筋道を探っていくこと。そうした積み重ねが、本質へと近づく道になります。

仮説と検証を繰り返しながら中核に迫っていくうちに、物事の本質は、気づけば静かに、しかし確かに、私たちの内側へと染み込んでいくのだと思います。


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