2026.01.18
選びながら、正解になっていく
ブログ世の中には、正解がはっきり決まっているものと、そうでないものがあります。たとえば自然科学や数学のように、一定の法則やルールがあり、多くの人が同じ答えにたどり着けるものは「正解がある世界」と言えるでしょう。努力すればするほど、答えに近づいていく安心感があります。
一方で、正解が最初から用意されていないものもあります。状況や立場、価値観によって答えが変わり、その時々で選び取っていくしかないものです。どれが正しいかを誰かが断定してくれるわけではなく、自分で判断し、その結果を引き受けながら進んでいく必要があります。
人生は、まさに後者の代表ではないでしょうか。どの道を選ぶか、何を大切にするか、どう生きるか。そこには、誰にでも当てはまる唯一の正解は存在しません。にもかかわらず、私たちはつい「正しい答え」を外に探してしまいます。
失敗しない選択、間違いのない生き方、評価される道を求めてしまうのです。けれど人生は、与えられた正解を見つけるものというよりも、選び続ける中で正解を育てていくものなのかもしれません。
自分で選び、迷い、うまくいかなかった経験さえも含めて、「それでもこの道を選んでよかった」と思えるように意味づけていく。その積み重ねが、あとから振り返ったときに「自分にとっての正解」になっていくのだと思います。
そこで大切になってくるのが、日々のセルフカウンセリング。セルフカウンセリングとは、心の中で自分に向けてかけている言葉のこと。「なんでこんなこともできないんだろう」「また間違えた」という言葉を繰り返していれば、自分の選択に自信を持てなくなります。一方で、「よく考えて選んだ」「今の自分なりにはベストだった」と語りかけられると、同じ出来事でも受け取り方が変わってきます。
セルフカウンセリングは、現実を無理にポジティブに塗り替えるためのものではありません。うまくいかなかった事実を認めつつ、「ここから何を学べるだろう」「次はどう選びたいか」と自分に問いかけていく。その言葉の積み重ねが、選択を後悔で終わらせるのか、それとも意味ある経験に変えていくのかを分けていきます。
人生に正解がないからこそ、どんな言葉で自分と対話するかが、とても重要になります。セルフカウンセリングは、人生の地図を完成させるためのものではなく、歩きながら道を確かめ、少しずつ整えていくための内なるコンパスのようなもの。
自分に向けてかける言葉が変わると、同じ日常でも見え方が変わります。そしてその変化の先に、誰かに与えられた正解ではなく、「これが自分の人生だ」と思える感覚が、静かに育っていくのではないでしょうか。



