2026.01.25
真冬の時間が、春をつくる
ブログお花は咲いているときはとても綺麗ですが、枯れ始めると、どこか寂しげな雰囲気をまといます。人も同じで、いつも花が咲いているわけではありません。華やかに見える人ほど、見えないところで努力を重ねているものです。
自然の植物は、寒い冬になると葉も花もすべて落とします。けれど、その間に何をしているかというと、地上ではなく土の中で、根をどんどん伸ばしているのです。冬の寒さに耐えることで幹は強くなり、春が来たときの成長につながっていく。強さとは、楽な時期だけで育つものではなく、むしろ苦しい時間の中でこそ養われていくものなのだと思います。
昔から伝えられてきた言葉や考えの中には、私たちが立ち止まって考えるべきことがたくさん含まれています。人はつい、表面だけを見て、幸せそうだとか、不幸せそうだとか判断してしまいますが、根の部分は誰の目にも見えません。
他人から見れば不幸に見えるその時でさえ、人は土の中で静かに根を伸ばしているのかもしれないし、次に花を咲かせるための栄養を蓄えている最中なのかもしれません。
人は、花が咲いている瞬間を一番すてきだ、美しい、素晴らしいと称賛します。でもそれは、結果として目に見えている部分にすぎません。本当に大切なのは、花が咲くまでの時間、つまり種をまき、根を張り、育っていくその過程なのだと思います。
種をまいたから花が咲き、栄養を与え続けたからこそ立派な花が咲く。「結果や数字がすべて」という世界があるのも事実ですが、それだけしか見えない浅い人間にはなりたくないと、私は思っています。私たちが目にしているものは、いつもほんの一部なのです。
人の幸せの裏にある、目には見えない努力を想像したり、成功の影にある積み重ねを洞察すること。そして、いまは真冬のようにつらい状況にあっても、これはただ根を伸ばしている時期なのだと、温かく見守る姿勢を持ち、いつかまた花が咲く時が来ると信じて待つことも大切です。
去年の寒い時期、かろうじてイチョウの葉が枝にぶら下がっているのを何度も目にしました。その姿から、粘り強く在り続けることの大切さを教えられた気がします。自然は、やはり偉大な教師ですね。



