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SlimClub

2026.03.21

その感情を、そのままに

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私たちは日常の中で、思うようにならない出来事に出会うことがあります。期待が裏切られたり、失敗を経験したり、人間関係がうまくいかずにつまずいたり。どれも特別なことではなく、誰の身にも起こりうるものです。

今週のクラスでも、そうした悩みをいくつか耳にしました。それぞれの背景は違っていても、そこにある戸惑いや苦しさには、どこか共通するものがあります。

このようなとき、私たちの中には不安や怒り、落胆といった感情が自然と湧き上がってきて、その苦しさから逃れようとそれらを無理に抑え込もうとすることがあります。

けれども実際には、押さえつけようとするほど、かえって心は強く反応してしまうことも少なくありません。

近年の心理学では、ネガティブな感情や思考を打ち消すことよりも、それらをそのまま受け止めながら、自分の内側に起きていることに気づき、行動を選び直していくことが、人生の質を高めるうえで大切だと考えられています。

こうした在り方は「心理的柔軟性」と呼ばれています。思考や感情、身体感覚といった内的な体験に振り回されすぎず、そのときの状況に応じて柔軟に行動を選ぶ力のこと。

言い換えるなら、「今この瞬間に起きていることを受け止めながら、自分が大切にしている方向に沿って行動していく力」とも言えるでしょう。

この力は、心の健康だけでなく、身体の状態や人間関係、仕事のパフォーマンスなど、さまざまな側面のウェルビーイングと深く関わっていることが分かってきています。

一方で、心理的な不柔軟性が高まるほど、生活の満足感や幸福感は低くなる傾向があり、その関連は決して小さくないとも報告されています。ただ、この力は生まれつき決まっているものではなく、日々の関わり方や実践の中で、少しずつ育てていくことができます。

たとえば、マインドフルネスを通して今の自分の状態に気づくことや、自分が本当に大切にしたい価値を見つめ直すこと。そうした積み重ねが、目の前の出来事に振り回されるのではなく、自分が望む生き方へと静かに舵を切る助けになります。

日常は変わらなくても、その向き合い方が変わると、見えてくる景色もまた少しずつ変わっていくのかもしれません。


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